薬王堂気まぐれ通信使№803   2019-8-25
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

広島大学理学部とヒコビア会が主催する植物観察会に参加してきました。
場所は江田島市大柿町深江地区でした。


私の出身が江田島町であったことから深江には昔から来たことがあります。
海岸で拾ったナマコ(海鼠)、親戚の子供たちと戯れながら丘に登ったことなど5~6歳当時の記憶が蘇ります。
今日、訪れた海岸でも記憶を思い起こすことが出来ました。
広島県表記の山として最も低い茶臼山(標高11m)にも登ってみました


中央最高地点が茶臼山(標高11m)


茶臼山の山頂から


気が付いた植物を記録してみましょう。

ミズスギ
カクレミノ
ホラシノブ ()
ヤマハゼ
イワヒメワラビ
エビヅル ()
カワラヨモギ
オカサンゴ ()  ※ 竹内さんがこの地で発見された北米原産のマチン科帰化植物、晩夏にはオレンジ色に紅葉する
アンペライ (別名=ネビキグサ) () ()
シオクグ
ハマサジ (根生葉)
ヤブラン
クロキ
コアマモ



冬虫夏草 (ツクツクホウシセミタケ?)
シオマネキ 


シオマネキ ♀ 抱卵中


カシパン
タカラガイ

瀬戸内海で見られる貴重なタカラガイ


サネカズラ
ヤブツバキ
キョウチクトウ
ムベ
ホウロクイチゴ

ノブドウ
ダンチク
ツユクサ
マツヨイグサ
コマツナギ
フシグロ
ヤブソテツ
クマノミズキ
コシダ
クマヤナギ ()
ハマナデシコ

畑地

エビスグサ
ホオズキの仲間
アカメガシワ
ウンシュウミカン
キカラスウリ
などなど・・



トンボが多い場所でした。   


イトトンボ



フシグロはナデシコ科の植物ですが漢方薬では全草を王不留行(おうふるぎょう)という生薬に割り当てることがあります。
中国で著された金匱要略神農本草経という医療古典にも王不留行が登場してきます。
近縁のナデシコ科植物にドウカンソウがありますがドウカンソウとフシグロが混同されていましたので種子(フシグロ)の比較をしてみました。


一メモリが一ミリ


深江大仏を拝んでと記念撮影!
帰路、カーネーション栽培をしている高校時代の友人と久しぶりに会いました。
聞くとカーネーションもナデシコ科なので品種が多様でフシグロを見たいとのこと、二株ほど資料用に掘っていたので一株進呈しました。
植えてみて交配栽培を試みるとのこと、新種が出来るかもしれません。
地元の先祖の墓に手を合わせ一人で暮らす93歳の叔母にも会って今日はいい一日でした。
「又来るからね!」と言ったら「今度来た時には、おらんかもしれんからね!」と笑っていました。
過疎化の進んだこの地区の衣料品店は3年前に来た時と全く変わっていませんでした。
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